「14.

    きせき 」

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…今更、でしょうか…

なのに…

求めずには、いられない

この欲求は……?いったい…





手を伸ばせば、届く距離に

あなたは、存在する…

それは、確かな現実で

確かな現実は、閉じた瞳の中で

闇に閉ざされる…

それが、ただ、それだけが

怖くて…僕は…

瞼を合わせることが、出来なくなる…

あなたが、隣に居る、限り……

















…愛している…


















この気持ちを言葉にしたなら、

救われる…そんなのは……

誤算、でしたね…





…まったく、あなたという人は、世間の常識が

一切、通じない人だ…

それは、わかりすぎるくらい…

わかっていたというのに…

…言わずにいられなくさせたのは…





…あなたです…





ただ…そうして…

心を伝えても…身体を重ねても…


あなたを僕の上に、

繋ぎとめておくことが、出来なかった…


それだけが…

…僕から、眠りを奪う…















幾晩、あなたの寝顔を見つめ続け、

幾夜、あなたの寝息を感じ続けるのか…


…それが、僕にとって、至福の時間と

成り得ても、

それが、僕の運命だとしても

もう、


離れることなど、出来はしない…


そう…

永遠に……

僕が、手にした「奇蹟」を





…離しは、しない……!!