RAIN〜独白〜





「どっち、見てんのさ、久保ちゃん……」








雨が、降ると、久保ちゃんは、どっかに行っちまう…


俺が、隣に、居る、のに……


煙草の本数が、増える…


部屋が、白くなる……


気づいて欲しくて、咳払い、してみても……



帰ってきやしねぇ……






何、考えてんのさ……


俺が、隣に、居んのにさ………


今度は、久保ちゃんの目の前で、この腕、切りつけてみようか…



そしたら……



…バカだな……んな、自虐的な事、考えても、仕方ねぇか……


そんな事で、久保ちゃんを繋ぎ留めておけるんなら……


なんだって……





……シタイ……






そう、俺は、……シタイんだ……


久保ちゃんの匂いに抱かれて……


こんな雨の日だって……


いつだって……シタイ……


ココんとこ、久保ちゃんで、いっぱいにして…


それから…ココをキツク、抱きしめてもらって…






もっと、もっと、ヤバイ事して……トリップしてぇ……




久保ちゃんと、繋がったまま……









…あぁ……



…まずい………俺、また………………





















「…時任……?」






…不意打ちだ………


ずりぃよ……いっつも、久保ちゃん………


俺が、欲しい時に側にいる……


ほら、手を伸ばせば、すぐ……そこに……

















「…久保ちゃん……kiss、して……いい……?」


「何?急に……」


「…急じゃねぇよ……ずっと前から…シタカッタ……んだよ……!」


「…それは、それは、気づきませんで…」


「…俺……雨は、大嫌いだ……!!」


「…ん??」







……雨なんか……嫌いなんだよ………


俺は、太陽の味方、だかんな……


……ずっと、晴れてろよ……


雨なんか……降るな……














「時任……どっち、見てんの…?」


…んなの、今更言ったって、許してやんねぇ…


今夜は、久保ちゃんで、いっぱいにしてくれ…よ……




…ココも……アソコも…




全部




だよ……














…久保……ちゃん……









END